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新しい任地へ赴く二人へ感謝を込めて贈る言葉。 [poem]

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『忘れない心に咲く向日葵』

向日葵が二輪
ふいに南風に揺れて
サトポロペツに種をまく
そのオイルは飢饉のときに役立つだろう

満面の笑みは
タブレットの画面に刻まれて
繰り返し 繰り返して 寄り添ってくれる

彼方の地から巡り来て
爽やかに たおやかに 寛大に
戸口に
窓辺に
神の家に 咲きほころびて
その笑顔が語りかけるだろう
握手しよう
抱擁しよう
見つめあおうと

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向日葵が二輪
さらに北風を防いで
サトポロペツに種をまき
そのオイルは心が病むときに癒すだろう

陽を含んだ声は
謙遜な心にこだまして
繰り返し 繰り返して 寄り添ってくれる

彼方の地から巡り来て
堅固に のびやかに 惜しみなく
街路に
公園に
神の家に 葉を広げて
その歌声が手を引くだろう
感謝しよう
賛美しよう
励ましあおうと

(写真は北海道大学農場にて2013年夏)

2015/8/16 Shigesann
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「十代の蹉跌」 [poem]

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ペンキの剥がれた郵便受けが
ブロック塀にしっかりと据えられている。
鍵がかかったままの
「暗がり」の箱の中に
過去になっていった忘れたままの「蹉跌」が詰まっているのだ。

そして
ぼくの郵便受けには
二通の手紙が差し戻されたままになっている。
「宛先人不明」
差し出したのは
十代の終わりだったころ。
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それは
住所の違う二人の「緒夢」宛て。

もう会えない、二人の緒夢へ

ささやかな人生の織り糸に「緒夢」というペンネームの二人の女性がいた。
二人ともぼくに詩を送ってくれたが、
ひとりはもう生きてはいない。
もうひとりは消息不明。

■もう生きてはいない『緒夢』へ

もういなくなってしまった「緒夢」と、強制的にさよならしたのは「緒夢」の方から。
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君は、ぺろりと「自殺」してしまった。
なんで、どうして、
最高に幸せだったはずなのに。
うん、最高に幸せだったからか、ここを逃すと後は悲しみ。
今なら可能性の中で死ねるから。
「緒夢」君と出会ったのは秋の入り口の大通公園だった。
ぼくは、ガリ刷りの製本した薄い詩集「私集」を売っていた。100円。
君は旅行者だった。
すぐに打ち解けて意気投合。
「どっこ」でスパゲッティ食べて、
「B♭」に連れて行ったっけ。Jazzは小気味よくぼくらを包み込んでくれたね。
どうしてだったか、
演劇部の後輩が釧路の灯台でウィスキー飲んで寄りかかったまま凍死した話をしたんだ。
どうしてだったんだろう。
君がきっとそれを引き出すように死ぬことを話題にしたんだと思う。
だから、そんな話になったんだ。
まさか、まねして死のうとするなんて思っても見なかった。

そして、君はスケッチブックに連絡先を書いてびりりとリングから破いてくれた。

「手紙くれる?
手紙書くね。」

まだ、時代は携帯もパソコンも無かったころ。
それで、さよなら。
君は、東京へと帰っていった。
再会して半年もしないうちに見失ってしまった。

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■年長の詩人『緒夢』へ

名前も変えてしまったあなたは、
兵庫へ帰って行ったきり消息はもう分からない。

あなたと会ったのは札幌オリンピックの年の冬。
けっこう雪が多かった。
当時はまだ、歩道の除雪がままならなくて
でこぼこの雪の上を歩いて行き
繁華街を外れた、心地良い喫茶店で友人たちに紹介された。

感性の豊かなあなたは
ぼく、および僕らを魅了してしまったね。
そして、
ぼくへの詩を載せた
詩集を置いて
みんなの前から
「かまいたち」みたいに、いくらかの切り傷を残して
消えてしまった。

十代の蹉跌。
ゆっくり振り返ることもなく
いや、
郵便受けの鍵を失くしても
探そうとせずに来た。

空き缶に溜めた写真を整理しながら想う。
このまま
忘却の淵へ流し込み
頭(こうべ)を上げようと。

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「氷点下の夜話」 [poem]

しんと
凍えた空気に
夜が吐息を漏らすと

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雪蛍が
儚げに煌めく

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月明かりと
街燈の白い光を受けて
長く伸びるリラの裸木の影に
きらきらと
声を凝らして笑っている

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氷点下の夜話は
街中の音を吸い込むようにして語り続いている




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明日だ、 [poem]

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未だ
張り詰めたままの空気に
突き出した


桜だ
桜だ

南樽の駅構内を背に
今日を切り裂くように

桜だ 桜だ

固いつぼみは
大声も上げずに
今日を反芻する
ボクに迫る

「明日だ!」

昨朝
戦友が一人逝った

桜だ
桜だ
桜だ

花は
忘れずに
春を開くから





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街路樹は待ち続けている [poem]

押し込められた
苦々しさにも文句も言わず

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街路樹は
待ち続けている

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きっと明日が
変わると・・・・

街路樹は知っている
この街の呼吸の深さを・・・・
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秋され [poem]

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肌寒いほどの空気に
自分を摺りこんでゆく

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時間は上着を着込んで
履歴は古びてゆく

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(写真は iPadと ケータイG'zOne Type-X)
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時を潜めて [poem]

箱に仕舞っておいたら
失わずにすむのだろうか


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撮影:G’zOne Type- X
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